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「ニコライ堂」散歩

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アポとアポの半端な時間に寄ってみた、ニコライ堂。
たまたま御茶ノ水付近にいたのだし、これもめぐり合わせ。

御茶ノ水界隈はすごく好きな町のひとつなのだけれど、このニコライ堂が特に好き。
べつにオイラはキリスト教信じているわけでもないし、正月には初詣に神社に行き、厄払いにお寺にも行き、クリスマスもする典型的な神仏西洋混合日本人だが。

ニコライ堂。
平日の1時から3時は一般観光客も中に入れる。
以前は見られなかったのでありがたい。
「修復用の献金」として300円ほど払うと、献灯用の蝋燭をくれる。
柱にかけられたイコンの前の献灯火におまいり。
修復のある段階が済んで、ドーム型の屋根の下、白い壁が本当にきれい。
ビザンチン様式の丸屋根。
式用のエリアには入れないけれど、並んでる椅子は60~70くらい?
多分、そんなにべらぼうに、ミサに来る人の数は多くはないんだろう。

正面にずらりと並ぶイコン。
実際ここのイコンが、実にきれい。
ちょっとした美術館以上。
しかも今なお信仰の対象となり「生きている」絵画だ。
典型的なアンティークなイコンから西欧州風のタッチのものまでいろいろ。
たまたまなのか、尼さんがいて、質問したらいろいろ教えてくれた。
イコン画家にもいろいろいて、アンティーク風なものを描く人や、ロシアが西ヨーロッパに開かれて以来、西ヨーロッパタッチのものを描くようになった人もいるとか。
「でも大切なのはイコンを描く人の気持ち。極端な話、カラーコピーのイコンでも奇跡が起こったという話があります。描いた人とお祈りする人の気持ちです」と尼さん。
カラーコピーって……(^_^;)

とはいえ。
小さいながらも大切に守って、そういう人たちの生活の一部になっているからだろう。
修復後のまばゆさに嫌味はなく、献灯やお香の煙ですすけたイコンが、“今なお生きている教会”という印象を一層強くする。

ところで。
以前知り合いと来たときに見た、とてもきれいなマリアさんを描いたイコンがある。
その知り合いの彼女はこのイコンを一生懸命見ていた。

ふと、そのことを思い出し「このイコンは何ですか」と尼さんに聞いたら、「しるしの聖母」だという。
ご懐妊したばかりのときのマリアさんを描いたイコンだそうだ。
彼女は何を思って、この聖母のイコンを見ていたのかと、今更ながら思った。

by kababon_s | 2004-07-24 00:24 | 東京&埼玉