「エリザベート」コンサート版:ウィーンのデカダン

コンサート版「エリザベート」。
ウィーン発のあのミュージカル「エリザベート」のコンサートバージョンです。
てかオペレッタ風?
ステージの真ん中にどーんとオケが入って、その周りのシンプルセットで役者が歌い、演じるというもの。
簡易版とでも申しますか。

なんで新宿コマではセットが作れなかったのかよ、となんか恨み言の1つも言いたくなりますが。
まあ、それはそれ、これはこれ?
それなりに楽しめたものではありました、やはり。

というか、シンプルさゆえに、見る側の想像力が掻き立てられるという、想像/創造の醍醐味がありましたね。
歌とかストーリーはオリジナルに添っているわけですから。

またシンプルさゆえに、歌唱力とかオケが魅力がないとヘタるわけですが、さすが音楽の都・ウィーンといいますか。
もうその点は言わずもがなというか申し分なし。
ウィーンというか、オーストリアのドイツ語は、ドイツのものと比べると角がない、まろやかなドイツ語で私はとても好きなんですが、そういう魅力、ミュージカルにもあうんですねぇ。

舞台もライトやレーザー衣装がモダンなウィーン+お話の背景となる世紀末の時代と重なって、デカダン(*^ー゚)b グゥ
これきっと本当にフルセットの舞台で見たら、もっと退廃チックなムードなのかな~とか想像したりするわけです。

ストーリー的には、単なる「シシィヽ(´ー`)ノマンセー」ではなく、かなり客観的に彼女を捉えていたところは好印象です。
でもコレをみてシシィは好きになれないけど、私的には。
正直第一幕は主人公である彼女に思い入れができなくて、結構しんどかったです。
でも2幕になって世情や世紀末時代背景、帝国の陰りなんかが描かれるにつれて、大分面白くなりました。
息子に同情してしまったし、フランツ・ヨーゼフも哀れだ。
イヤミな姑もなんかあの死の直前の歌でがくーっと同情票アップ!?
それだけキャラクターを掘り下げてあるのでしょう。

誰が悪でも善でもない。
歴史の波と時代の流れを淡々と捉えながら、そこで翻弄される2艘のボートでした。

「為政者が無能だと文化は熟する」というようなことを、確か堀田善衛氏が小説のなかで書いておられましたが。
まさに世紀末ウィーンはそれプラス、多民族ゆえの文化が融合して華開いた、ウィーンならではの世紀末だったような気がします。

でもって、そのテイストが今のウィーンには脈々と息づいているんだなぁと、改めて感じさせられました。
だからウィーンのモダン・カルチャーって魅力的なのかも。

余談ですが、会場にウィーン観光局のパンフあり。
阪急のシシィをたずねる旅のパンフもありましたし、結構ハケてましたね。
どのくらい成約するのかは分かりませんが、潜在需要の掘り起こしにはいいかと思います。
確実にゥイーンに興味のある、または持った人ですから。
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by kababon_s | 2007-05-09 23:45 | Theatre/Musical