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東京バレエ「白鳥の湖」:音楽順序で雰囲気も変わる

東京バレエ団の「白鳥の湖」。
初見ですが、シーズン内に2回見ることに……。
いや、初日9日にも行っていたのですが、1幕が見られなかったんですね、間に合わなくて。・゚・(ノД`)・゚・。
1幕から見せ場バリバリの白鳥。
なんだか不完全燃焼がたまってしまい、結局今日も行ってしまったというわけで。

でも行ってよかった(#^.^#)
やっぱり通しでないとな。

で。
東バオリジナルでしょうか?
やけに王子のボンボンっぷりというか、オマヌケっぷりが目立ち、とっても分かりやすい展開なんですね。
いや、褒めてます、マジで(^_^;)

一番大きな特徴は3幕の曲の入れ替え。

通常一同入場、オディール・ロットバルト入場でスペインの踊り、ナポリ、チャルダーシュ、マズルカ……となるのですが。

ここでは司会をはじめまず来客一同が入場。
続いて王妃・ママン。
しかし2幕でオデットにほれ込み愛を誓ってる王子の姿はなく
「あら、あの子は一体どこよ」という雰囲気に。

そこで何故かチャルダーシュがさっさと始まり、続いてナポリの踊り。
このナポリ、道化に率いられた娘オンリーの踊り。
9日に見た時は珍しいなぁ、という印象だったのですが。
今日改めて見ると、男性ダンサーが少なかった時代の名残ではないかと思った次第(^_^;)

続いてマズルカ。
妙に衣装が変わってるマズルカです。
これはこれで面白い。

マズルカが終わるとノコノコと王子登場。
「あれ、皆さんおそろいで」なんてすっとぼけたアトモスフェア~がなんとも味です。

ここでパ・ド・シスの花嫁候補の踊り。
やる気なさそうな王子。
これはゲルマンプリンス、イケメン・フォーゲル君の個性でしょうかね(^_^;)

ママンに「ヨメを選べ」といわれても拒否する王子。
保護者のマミィたちに泣き崩れる花嫁候補……分かりやすすぎ!
いやぁ、でもこのパ・ド・シス、6人が一緒に踊るせいか、どれも似たりよったりのお嬢さんに見えて、確かにオデットに比べたら没個性、って感じがするですね、特に今日のは。

そこへ!
ファンファーレがなり、ジプシーを引き連れて(!)オディール&ロットバルトの登場
オディールにひと目で魅了される王子。
そして赤ライトのなかで怪しげなスペインの踊り……(゚Д゚)

もうスペインのジプシーたちは完全にロットバルトの子分(☆o☆)

怪しげな雰囲気そのままに黒鳥と王子のグランパに入ります。
おお~。
なんか王子のソロなんかもう、完全に舞い上がってる喜びの踊りに見えちゃうからオモシロ!

そしてあとはもうお決まりの「だまされたな~!ワッハッハ」
この「ワッハッハ」の時にジプシー一同もワハハ側。
「なんてこったい、オデット~」
そしてママンの「あぁ~なんてことぉ~(くらくらパタン)」で幕。

この3幕。
惜しむらくはやっぱり民族舞踊に迫力がないこと?
現地系の方々でないとダメかしら……。

この曲の組み方はどうしてこういう並びにしたのか……。
パンフレット見ても書いてないし、初演の原典並びのCD持っていますけど、それとも違うんですね。
やっぱり東バ独特の解釈でしょうか。
4幕にも普段使わない曲が入っていますし、どうせなら3幕にもルースカヤ入れればよかったのに……とは思いますが。

それはそれで、楽しめる舞台です。
振り付けなどは物足りない気もしますが。
男性も増えてきていることだし、ザ・カブキとか見る限り、結構踊れる男の子も増えてきているようなので、少し改定してもいいんじゃないかな……とも思います。
でも古典やるにはまだ足りないかな?
もう何年か待たないとダメですかね。

ところで1幕のパ・ド・トロワの男性。
中島周さんですか。
日本人男性にしては軽々とリフトして背も高く、見劣りしないダンサーですね。
道化大活躍の舞台でしたが、技術・マイムともいける方々でした。
「東バの十八番」といわず、どんどんブラッシュUPしていってほしいなぁ(^▽^)

by kababon_s | 2007-04-12 00:20 | Ballet