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ルジマトフ&インペリアル・バレエ:カルミナ・ブラーナ……なんだが……

「カルミナ・ブラーナ」。
滅多に見られない演目です。
中世の世俗歌曲で、実は私はこれが大好きで。
とっても期待して行ったのですが……(-"-;)

うーん、コンテンポラリーは好きです。
でもどうなんだろう。
恐ろしく中途半端な気がしました。
もうちょっとアクティブでもよかったような……。

「カルミナ・ブラーナ」は俗歌。
グレゴリオ聖歌だとか、坊さん文化や宮廷文化とは違った、庶民の姿が描かれている歌曲です。
中世庶民・放浪者の生活や酒場の憩い&どんちゃん騒ぎ、性愛とか人生の悲哀が描かれているわけですから。
それを通して何かを描きたかったのでしょう。
だったらもっとエネルギッシュでよかったはず。
おとなし過ぎるよなー。

「酒場」のくだりなんて、バッカスに乾杯!の歌。
一番山場で盛り上がっていいところで、テーブル持って移動するなよ……(-"-;)
なんか引きこまれるものがなくて、どこに視点を置いていいのか分かりませんでした。

って。
このインペリアル。
前、6月だかに「ルジマトフのラスプーチン」を見たときも、同じような感想を持ったような……。
「ラスプーチン」はルジマトフが主演で踊っていましたから、なんとか持ち直した、というか持ちこたえられましたが。
この「カルミナ」はインペリアルだけのもの。
ルジマトフで人を呼んでいるカンパニーゆえに。
ルジがいなければこれが実力でしょうかね……と、思わざるを得ないような舞台でした。

ちなみに今日使われていた「カルミナ・ブラーナ」はオーケストラに合唱団というもの。
私のお気に入りは完全中世の楽器を使った、それこそトゥルバドールなんかが歌ってそうなものです。
ポリグラムから出ているもので、演奏はニュー・ロンドン・コンソート。
これは中世好きにはお勧めです。

by kababon_s | 2006-10-08 20:53 | Ballet