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ピーター・ライト版「くるみ割り人形」:クララ、よかったね

真夏に「くるみ割り人形」……なんてミスマッチはともかく。
すごく楽しめました、ピーター・ライト版!!

この「ピーター・ライト版」は初めて見たのですが。
古典と大きく違うのはクララの存在感です。
2幕になるとどこに行っちゃったのかわからないクララお嬢。
プリマドンナは2幕の最後にグランパドドゥを踊る金平糖の精で、なんだかとってもかわいそうな主人公って感じが否めなかったのですが。

このバージョンでは2幕もそれぞれの踊りにクララが参加して「夢の世界を楽しんでいる」という感じです。
魔術師・ドロッセルマイヤーのエスコートのもと、クライマックスでは金平糖の精にクララが変身させてもらう、という筋書き。
この「金平糖」、もちろんキャストは別の人。
クライマックスのグランド・フィナーレで再び金平糖とクララが入れ替わりラストの目覚めへ……という流れです。

ネズミの王様&その部下が第2幕最初でもしつこく登場するのもGOOD。
中国人形はなんか「バカ殿」メイクに見えたのは私だけか?
粉雪とともに現れる風の精、花のワルツでメインを張るバラの精なども新鮮です。
1幕ではクララに気のありそうな士官候補生なんかもいて、きっと夢から覚めても彼女はシアワセになるだろうな、と最初に思わせてくれる当たりも「少女漫画的」ツボをきっちり抑えていてくれてなんかウレシイのです。

私的には思いっきり納得の行く舞台構成。
クララ嬢ちゃん、よかったね、という思いしきりです。
あの入れ替わりシーンでクララ嬢が「だーっ」と舞台すそに走っていく姿さえ見えなければもっとよかったかも……(^_^;)

とはいえ。
本日の金平糖は英国ロイヤルバレエの吉田都。
彼女もまた実に良いです。
ステキです。
「金平糖」はもう立派な彼女の当たり役のひとつ。
踊りなれているという感じで円熟味も増してきたように思います。
細かい足の表現などさすが!
本当に見た甲斐がありました。
真夏の「くるみ」だから、何??という感じ。

しかも。
今日は斜め前にピーター・ライトご自身が座っていらっしゃった!!!
ぎゃー!
似ているなぁ……とは思っていたんですが……!!
サインもらっておけばよかった……(@_@)

by kababon_s | 2006-08-04 23:20 | Ballet