新国立バレエ「ダイナミック・ダンス!」公開リハーサル:Take Fiveのできるまで

1月21日、新国立劇場バレエ「ダイナミック・ダンス!」の公開リハーサルに行ってきました。
募集は劇場のHPで行っており抽選などはなく、入場料に当たるものは東日本震災基金「絆」への寄付金500円のみ。
新国さん、こうした催しは寄付が入場料でもいいですから、これからもぜひ続けてほしいと思います。

とはいえ、そもそもこの「ダイナミック・ダンス!」は2011年3月に公演予定だったものが、震災で延期を余儀なくされたものです。
あの震災と延期になった2年間の記憶と無縁ではありません。
寄付には意義があるのです。

またNHKが芸術監督のビントレーさんのドキュメンタリーを撮ってるようで、先日も監督はプリンシパルの小野さんとともに、被災した福島のバレエ学校を訪れたとか。
リハーサル中も、そんなわけでNHKのカメラがうろうろしており、先日録画されたという公演「シルヴィア」も、その関連で放送されるのかな、と思ったり。

ともかく。
リハーサルですが、こうした練習風景を目にすること事態が初めてなので、もう興味深々です。

内容については公演は明日の24日からなので、ネタバレのない範囲で。

最初にビントレー監督のジョークを交えた楽しい挨拶の後、「スペーシング」といわれる位置取り、場当たりをまず行い、そのあとに生バンドの演奏でファースト、セカンド両キャストの通しが行われました。

オケピにジャズの生バンド。
生の、あの名曲Take Fiveで新国のみなさんが踊る。
もうこれだけでテンション上がりまくりです。

ファーストキャストの場当たりの間でも、セカンドキャストの方々はその横の、邪魔にならない場所で自分の踊りや位置取りの確認。
ビントレー監督の口音楽で、つまり音楽なしで動きながら通して踊るわけですが、みんなが同じテンポで曲が頭に…というか、体に染み着いているんですね。
このステージリハを行うまでに、それだけ合わせて練習してきたんだなぁ。

総じて思ったのは、皆さん行動に無駄がない。
限られた時間での、実際の舞台でのリハーサルですから、ファーストだろうがセカンドだろうが、監督の動きや言葉に意識を集中させてそれぞれが確認作業を行っているんですね。
パートナーとの踊りの確認をしていたり、ビントレーさんがペアを組む相手に注意を与えているとき、その相手はビントレーさんの後ろで、動きを見ながら自分の踊りや動きもチェックしている。
本当に、少なくとも見えるところでは、無駄なことをしている人はいなかったのが印象的です。

そういえば先日「シンデレラ」終演後にバックステージツアーに参加する幸運に恵まれましたが、こうして表に出ている監督やダンサーだけでなく、後ろの方では現場の方々が楽譜という「台本」とにらめっこしつつ、またモニターを通し、インカムで連絡を取りながら幕を上げたり下げたり、ライトの色を変えたり、時には小道具の準備をしたり…ということをしているのかと思ったら、本当にステージリハは一瞬たりとも無駄にできない、貴重な時間です。
彼ら・彼女らにとっては、ステージはまさに仕事場なんだよなぁ。

また今回は滅多に座れない最前列で観たのですが、わかっていたけど、本当にみなさん「えっ??今何やった?」というくらい複雑な足裁きを、実に軽々とやってのける。
八幡君なんて「ぎゅるるるるる!」とか音がしてきそうなくらいの迫力。
こんなに間近に見ているのに、でもどっすんどっすん言わない軽やかさは何??

ミーハー的見地からいえば、それぞれ衣装は付けていたとはいえ、レッスン着を羽織っていたり、また当然舞台メイクもしていないので、皆様素顔なのも興味深い。
厚地さんは相変わらずすらりとしたイケメンさんで、またすぐ目の前に近いところにスウェット姿の米沢さんとかいたりして。
自分自身も米沢さんに対しては、理屈以前に萌えがはいってしまう自分を確認したりもしました(苦笑)
コジョカル以来だわ、こんなに腰砕けになるバレリーナさんは。

通しでは生バンドでのTake Fiveに、すでに感動(笑)
リハーサルですから、途中で「音楽もっとゆっくり!もう一度」という感じで、やり直しなども入りますが、これが本番までにきっちり合わせてくるんだなぁ。
一度目の通しが終わると、メモを片手にビントレー監督が音楽の方々に指示を出しているのが印象的です。
ジャズの方々も、おそらくバレエと合わせるのは初めてなのでは?
自分的には大昔にブルーベックが来日したときに、ライヴで聴きに行っているので、本当にブルーベックさんじゃないけど、でも生演奏というだけで、これまたテンションが上がりまくりです。
もしブルーベックさんがご存命なら、お招きして…なんてコラボがあったのか??なんて夢までみてしまいました(^_^;)
こうした生ジャズとバレエの競演というのもまた、楽しみでなりません。

2キャストはそれぞれ踊り手が違うだけで、全然個性の違ったものになります。
両方共観る価値ありですよ。

稽古を積み重ねてきた踊り手さんたちや裏方さんはじめ、舞台は実にたくさんの関係者が集まって作り上げているんだと、改めて実感。
このさまざまな経過の凝縮が一つの「形」となるのは、いよいよ明日からです。
そして27日までの間に踊られる作品は、同じ演目でもどれ一つとして同じものはない。
これぞ舞台の醍醐味。
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by kababon_s | 2013-01-23 21:28 | 新国立劇場バレエ