石田衣良『うつくしい子ども』:下世話な取材

ある意味タイミングよく読了。
神戸の「サカキバラ事件」をきっかけに書かれた小説だが、やはり奈良県の女児殺害事件を思い出さずにはいられなかった。

子どもはまっさらである。
教育次第で、周りの人間が何をどう教えるか次第で何色にもなる。
だがそれは世間のマスコミが書き立てる「家族構成」とか「教育の問題」とか、それだけに影響されるものではなく、おそらくその子が持って生まれた素質とか、個性なんか多々のいろいろな要素が加わって「個性」となっていくのではなかろうか。

ストーリーは主人公の少年と新聞記者の目線両方で語られる。
こうした「事件」を取材する記者のシゴト。
自分が多かれ少なかれ、似たようなシゴトをしているだけに、やはり考えさせられる。

思い出したのは、ある週刊誌系でシゴトをしていたとき。
編集部の人に言われたことがある。
「もっと下世話に取材しろ。読者はそれを求めているのだ。そこを読ませて初めて読者は“得した”と思うのだ」

奇麗事で飯は食っていけないのだが。
本当に求められる情報って何なのか。
考えながらハタラク日々である。
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by kababon_s | 2004-12-31 15:02 | Books