カテゴリ:Cinema/TV( 25 )

BBC The Musketeers(マスケティアーズ):4話「立派な銃士」【ネタバレあり】

4話です。
せっかく自分、本業旅行関係だし、単にドラマの感想を語るのも芸がないので、今回は横道にそれつつ、本業らしいテイストも含めて語ってみようかな。

ともかく1話に必要なネタを乗っけたら、2話以降は(今のところ)オリジナルキャラを交えながらの1話完結で進んでいます。
その間に1話でお皿に乗せた複線回収を少しずつ…というところでしょうか。
4回見て「The Musketeers」、日本語訳で「銃士たち」ですが、その意味がなんとなく分かってきたような??感じです。

というわけで以下ネタバレ。

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by kababon_s | 2014-11-16 03:37 | Cinema/TV

BBC The Musketeers(マスケティアーズ): 第3話「危険な商売」【ネタバレあり】

マスケティアーズ、相変わらず3話好調です。
社会概念に市民運動が出てきてはいるものの、英国、つまり欧州で作っているから風俗が(多少ビジュアル的に手は加えているようですが)やはりかなりいい感じ。
埃っぽく色も落としてあるけど、それが却ってリアリティを増しているようです。

また今のところ、フランスのステレオ的イメージにありがちなクロワッサンだのギロチンだのは出てきていないのがほっとします(どちらも銃士の時代である1630年代には150年は早い)。
まあつまり、舞台でも映画でもなんでも、「三銃士」の話にクロワッサンを出してくる演出があったら、それは時代考証無視ということです。
心の中で( ̄ー ̄)ニヤリとしましょう。

それはさておき、3話は友情です。
そしてまたウハハな展開です。
以下ネタバレ。

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by kababon_s | 2014-11-15 23:38 | Cinema/TV

BBC The Musketeers(マスケティアーズ): 第2話「巧妙な策略」【ネタバレあり】

景気よく第2話。
http://www.hulu.jp/watch/705799

オリジナルストーリーメインとはいえ、随所に「三銃士」のキーアイテムやキーワードが出てきます。
なかなか巧妙に仕組みつつあるな、と思いつつの鑑賞でした。
どうも銃士が闘う相手はテロリストかもしれませんね、今回は。
以下ネタバレ。

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by kababon_s | 2014-11-02 21:14 | Cinema/TV

BBC The Musketeers(マスケティアーズ): 第1話「友か、敵か」【ネタバレあり】

BBC制作のThe Musketeers(マスケティアーズ)の配信がHuluで始まりました。
http://www.hulu.jp/the-musketeers
「三銃士」の新たな解釈によるドラマ版ということですが、いやぁ、かなりというか相当おもしろかったですね。
第1話 http://www.hulu.jp/watch/705799

確かにのっけからかなりいろいろ独自アレンジがありますし、とはいえ今あれこれ語るには最後まで見ろ的なところも多々あります。
ともかく第1話を見た限りではかなり楽しめました。

斬新解釈でありながら「三銃士」の根幹の部分はちゃんと活かされているようで、これは原作にしっかり向き合わないとこういうアレンジはできないと思います。

ということで、以下感想ネタバレです。

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by kababon_s | 2014-11-02 19:59 | Cinema/TV

映画「キャプテン・ハーロック」:ン年ぶりの再会と兄弟萌え

キャプテン・ハーロック見てきました。
http://harlock-movie.com/

昔のアニメ世代故に、ハーロックとは実にン十年ぶりの再会。
いや、再会と言うのとはちょっと違うか。
何しろアニメのハーロックとは全く別物だから。
でも画業60周年を迎えた松本零士が彼の人生を経て今、ハーロックを描いたらこうなる、というハーロックだと解釈しました。
そして素直に久々の邂逅を楽しみました。

大いなる存在感とともに、でも細腰がなんだか色っぽい、しかし重い過去を背負ったハーロック。
ナイーヴで優しさと弱さをも持った「人間」として描かれている。
アニメの時代の絶大なる大いなる存在感がデフォルトの自分にとっては「???」の部分もあるし、やっぱり大いなる存在でいてほしいとは思えども、でもこれはこれでまた違った存在感があるから納得はいく。

以下感想を極力ネタバレしない範囲で。

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by kababon_s | 2013-09-17 20:32 | Cinema/TV

映画「ブリューゲルの動く絵」:フランドルと二次元と三次元を漂う

すごい映画だと思う。
「ブリューゲルの動く絵」

映像表現への野心的な挑戦。
二次元と三次元の融和というのか、絵画とCGの融合というのか、16世紀と現代の交錯というのか…。
見方次第で如何様に変わる世界です。

東京国際映画祭(TIFF)の特別招待作品で、冒頭にはレフ・マイェフスキ監督の舞台挨拶がありました。
映画はブリューゲルの有名な絵画「十字架を担うキリスト」をモチーフに、思いっきり簡単に言ってしまえば、絵画の世界を再現しつつ、ブリューゲルの創作の過程を追い、絵の持つメッセージを描き出す、というものです。

制作には人物や背景のCGを重ね合わせたりと、完成までに5年以上はかかっているとか、衣装の質感やブリューゲル時代の16世紀の風合いを出すために、1000着以上の服を全て手縫いしたとか。

でもそうした苦労もさることながら、映像がやはり雄弁です。

実際「この絵を分析すると7つの視点からの情景が1枚の絵のなかに納められている」のだそうですが、それと同様に、実に多彩な見方ができる。

絵画という二次元世界とCGを使った三次元的な映像の融合という面白さ。

16世紀フランドルの農民たちの生活を見つめつつ、1500年以上も前の時代の、イエスの受難をオーバーラップさせる。
「イエスの受難」はスペインの弾圧を受け、理不尽な拷問や暴力を受けつつも抵抗できずにいた当時の人々の思いであり、またポーランド人である監督の、DNAに刻み込まれた、ポーランドの苦難の歴史をも彷彿とさせます。

その一方で、抵抗せずに無関心を装う、人の醜さ、農民のしたたかさも滲み出る。

純粋に絵画に込められた意味を読み説く、という見方でもいい。

そして特筆すべきもう一つの点は、この映画は台詞がほとんどないことです。

台詞があるのは主役のブリューゲル(ルトガー・ハウアー)、絵画に描かれる聖母マリア(シャーロット・ランプリング)、そしてブリューゲルの絵画のコレクターで友人のヨンゲリング(マイケル・ヨーク)の3人だけ。
そしてその発する言葉も本当に、ごく、わずかです。

映画ならではの表現と、映像の力にすべてを委ねている。

映画や、マンガもそうですが、やはりビジュアル表現の究極の姿は、削れる限り言葉を削ったものだと思うのです。
無理に言葉をゼロにする必要はないけれど、言葉の力も、やはり語彙を並べるだけじゃない。
長い沈黙から発せられるわずかな言葉だからこそ、思い切り力を持ち、訴える。

そして役者としても、言葉のない「沈黙」で演じるということは、映画俳優(女優)としての究極の技ではなかろうか。
ベテラン俳優の、目で訴える力。
黙って立ちつくす表情。
言葉がない映画だから、その一挙一動に目が惹きつけられます。

そして発する言葉は聖母マリアは「悲しみ」であり、ヨンゲリングは「怒り」と己の無力から来る「絶望」。

なんと重く響いてくることか。

メイン3人はもちろんベテランで、素晴らしく個性的で実力派の役者さんで、素晴らしい。
でも名前の良く分からない、言葉が何もない役者さんの演技も、すごかった。

「神の住まい」の象徴である、岩山の風車から涙を堪えて世を見下ろす、粉屋の親父や、恋人を理由なき、被支配者のゲームのような拷問で殺される娘。
この娘なんて、静かに泣くことしかできず、がっくり肩を落として牛を引いて帰るのだけれど、しばらくするとちゃんと(?)別の男といちゃついている。
色ボケ娘だから身体張った演技なわけですが、その辺りのしたたかさが、かなり印象に残りましたね。

また「なかなかいい」と思ったのが、日本語タイトルの「ブリューゲルの動く絵」。
横文字は「The Mill and the Cross(風車と十字架)」。
単純に横文字をカタカナにしただけの、「翻訳者仕事しろ!」と言いたくなる映画タイトルが多いなかで、内容を損なわず、同時に「おや?」と興味を引きつける。
キリスト教や、欧州人なら暗黙の了解で知ってる欧州史がピンとこない日本人にとっては、すごくいい邦題だと思うのですよ。

映画の最後に映し出されるのは、ウィーン美術史美術館に展示されている「十字架を担うキリスト」。
被支配者であったハプスブルク家のコレクションとして並んでいるというのは皮肉ですが、それが「勝者の歴史」とも感じられます。

というわけで。
公開は12月からですので、お時間と興味があればぜひ。

最後に。
先日、「大ヒット御礼」を金で買まくってるようなド派手な宣伝広告に、さらにド派手なドンパチ技術ばっかりを駆使し、でも中身が全然薄っぺらい、巨大な偽ダイヤのような欧州産「3D大作」を見て、欧州映画に対して甚だ幻滅し、がっかりしていただけに、この映画を見てとても安心しました。
まあ欧州産、アメリカ産というだけ野暮なのかもしれませんが、でも世界の娯楽映画が総ハリウッド化なんて、そんなのヤダし、もうそれって映画の終末だろう。

やはり個人の趣味としては、ポップコーンとコーラで腹周りが太る代わりに、なけなしの脳細胞が痩せ衰えそうな映画よりも、こういう小粒でも濃厚で、隠し味がいっぱいのシチューのような映画の方が、断然好きです。

「ハンバーガーばかり食べていてはダメだよ」とは、観客へのメッセージを求められた監督が発した言葉ですが、まぁ、そういうことですよ(笑)

そういや、マイケル・ヨークは70年代に、その偽ダイヤのような3D大作を原作とした作品に主演してたんだっけ。
その作品は、とっても好きだったし、今でも大好きだ。
いや、巡り合わせだなぁ。
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by kababon_s | 2011-10-28 08:12 | Cinema/TV

映画『レディ・ダルタニアン』:無茶杉トンデモ第二世代

えーと、まあ見る前からわかっていた。
駄作だろうと。
そういう意味では期待は裏切らない映画だったんですが、まあ何がこの駄作を見させたかというと、ダルタニアン役がレスター版のダルタニアン、マイケル・ヨークであったことがひとつ。
もう一つはマザラン役にジェラール・ドパルデュー、ミレディをなぞったボルトン夫人役にナスターシャ・キンスキーという、いわゆる“世代の役者”が並んでいたことです(^_^;)

だってねぇ、ドパルデューにナスターシャって、彼らが全盛期の頃にフランス語の勉強してたら絶対朗読とかニュース教材とか時のフランス関係映画の話題なんかで必ず出てきた人物だもの。
つまり私にとっての“世代の役者”なんですわ。
いやぁ、なつかしすぎる~(^_^;)

ストーリー的にはダルタニャンの娘・ヴァレンタインが銃士隊に入ろうとパリに上京し、王宮のごたごたに巻き込まれるという、ある意味オヤジ時代と同じストーリー。
時代はルイ13世&リシュリューではなく、その次のルイ14世とマザラン。
ミレディならぬボルトン夫人、ロシュフォールの代わりにビロワという、役の立ち位置はもうほとんどデュマのものと同じ。
ヴァレンタインが上京してすれ違いざまにアトスの息子に因縁つけて決闘するとか…そこまでしなくてもいいじゃん…(^_^;)

ってかダルの娘はともかく、三銃士にもそれぞれ息子がいて仲良く銃士隊に入ってるわけだが(てかヴァレンタインを含め、4人は幼馴染らしい(^_^;))、この息子たち――ガストン、アントワーヌ、エチエンヌがどいつもこいつもドラ息子…ってかヲイ待て!ヾ(゚Д゚ )

ラウルはどうした!!

消滅したラウルの代わりに出てきたアトスの息子・ガストンは女と見れば口説きまくるやんちゃな尻軽君で、一瞬アラミスの息子かと間違えました。
まあ失恋の末戦場で自殺に近い戦死をするガラスのハートのラウルよりは骨があるとはいえ…「アトスの息子」としてはぜんぜん説得力なし。
アラミスの息子・エチエンヌはサイコロ振る度に神様に祈るイカサマ博打打ちって…これは一万歩くらい譲るにしても、ポルトスの息子・アントワーヌはだるまストーブみたいでオヤジの愛嬌が全然ないよo(`へ')○☆

っていうか、そんなことじゃなくて!
なんでダルは田舎に引っ込んで豚飼ってるよ(^_^;)
なんで三銃士のオヤジ達は旅芸人やってんだ~~~\(^o^;)/
銃士隊長はどうした!
元帥杖の野望はどうした!
フロンドの乱はどうした!
アラミス、鉄仮面はどうした~~!!

もうとにかく設定もなにもかもが無茶過ぎ(´∀`;)
まあ「ダルタニャンの娘」なんて設定からしてもうトンデモ三銃士だというのは分かっていたけど(^_^;)

最たる無茶は話のキーである、ルイ14世はアンヌ王妃とバッキンガム公の間に生まれた子かも…という謎の手紙だが、待て! ヲイ待て!!

ルイ14世が生まれたのはルイ13世とアンヌ王妃の結婚後約23年後。
その前にとっくにバッキンガム公は暗殺されて死んでるっつーの!
何年子供を腹に抱えてきたんだアンヌ王妃(*_*)
しかもマザランは王妃――つまりはルイ14世の母の愛人とまで噂された男である。
そのあたりを全く絡めず、さらにはバッキンガムJr.なんかを出してくるあたりはもう……何の意味があったのやら(^_^;)

まあそんなわけで、突っ込み始めればキリがない。
ドパルデューのマザランもイマイチ精彩がないし、ナスターシャのボルトン夫人も最後は何だったんだ??と思わせるほどにその存在意義がわからない。
結局西洋チャンバラアクションが見所だったのかと思わざるを得ないのだが。

でも、その西洋チャンバラの世界が、やっぱりいいんだ。
あの羽帽子にマントの世界がいいのである。
しかもちゃんとロケはフランスでやってたようで、実は密かに三銃士縁の地が出ているという。
それだけで満足です、あたしゃ。
ええ。

それにやっぱり、マイケル・ヨークはダルタニャンなんですよ。
田舎に隠遁したダルとはいえ、なんかやっぱりマイケル・ヨークはダルタニャンなのであります。
もし本当にダルに娘がいたら、こんなオヤジだったかもしれない…と思わせる説得力がマイケル・ヨークのダルタニャンから伝わってくる。
やっぱり世界的にも「ダルタニャンは当たり役」と言わしめるだけあるわ。

というわけで。
日本語版吹替えはヴァレンタインにパクロミという、結構豪華なキャストなんだけど、映画自体が長いだけで飽きるので、多分もう見ない…と思う。
マイケル・ヨークのダルタニャンは、やっぱりレスター版「三銃士/四銃士」が一番いいと思ったのでした。

まあ実は「トンデモ2世代三銃士」は実はもう一本あるのですがね。
これはかのレスター版の三作目。
あまりのトンデモっぷりのせいかどうかはともかく、日本では未公開なのですが、実はVTRを持っている私(^_^;)
ゆっくり長い映画を見る時間がなくて放置ママなのですが、ひょっとしたらこっちの方がまだマシかも…。
いよいよ見るときが来たかな~。
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by kababon_s | 2010-02-11 20:30 | Cinema/TV

レスター版『三銃士/四銃士』:作品破壊の翻訳と声優の技

三谷版『新・三銃士』にもストレスが溜まってきたところ、リチャード・レスターの映画、いわゆるレスター版『三銃士/四銃士』のDVDをGET!
これは昔深夜番で必死に録画して何度も繰り返して見た、私的には映像版の原点ともいえるものです。
制作73年、75年てそんな前??
でも昔やってた『アニメ三銃士』などキャラデザインはこのレスター版がほとんどベースになっていたりするほどインパクトのある作品でした。

昔の録画VTRがどこに行ってしまったか非常に悔やまれるけど、でも仮にあっても見過ぎてテープがぶよぶよになっているに違いないから、DVDは手に入れたいなぁと思っていたのですよね。
喜び勇んで早速観賞(*^_^*)
…したのだが。

半分満足、半分がっくり…_| ̄|○

なぜ「がっくり」かというと字幕の翻訳が超激絶最悪なのです。

私が昔見たのは日本語吹き替え版。
この日本語吹き替え版の翻訳センスが実は素晴らしかったのだということと、吹替えをした声優さんの、見えない演技が実はいい味を出していたのだということを、改めて思い知る結果となってしまいました…(+_+)

DVDの、こんなヘボ翻訳のレスター版なんか、吹替え版を見ていない人には絶対に勧められない!
レスター版の名折れになること間違いなし、というヘボさなのですよ、もう(憤慨)。
ホントにネズミー版共々この世から抹消したいわ…_| ̄|○
よくもこんなもの堂々と売りやがる…。

とにかくDVDの字幕翻訳がはっきり言って全然プロの仕事じゃない。
固有名詞からしてすでに誤訳だらけ。
アンヌ王妃が「アン王妃」、ボナシューが「ボナーシュ」、トレヴィルが「トレビユ」、ミレディは最初から最後まで「ウィンター夫人」って、確かにウィンター夫人だが、でもなんじゃこりゃ!?
ラ・フェール伯爵が「フェア伯爵」だって誤訳…というよりヒアリングミスじゃね?
ちゃんと「ラ・フェール」って言ってるぞ!?

いくら英国映画で、役者も英語で話しているとはいえ、原作は世界少年少女文学全集に入っている世界的名作『三銃士』なのである。
「アン王妃」は英語的には正しいかもしれないが、世間が慣れ親しんだ固有名詞の確認くらい、巷の書籍と照らし合わせてみるという、そんな作業すらしなかったのか!?
どうすれば見る人がより面白く見られるかとか、受け入れやすいかとか考えないの??
こんな仕事でギャラもらったわけか!?

とにかくそんな半端な奴が字幕を作っているのだから、会話センスもあるわけがない。

例えば。
酒飲みアトスが金を手に入れ、これから酒を飲みに行くんだ、というシーンがあるのですが。

「酒を飲むのさ。グラスを通して見れば世の中バラ色になるぜ」(吹替え版)
「酒を飲みにいく。酒を飲むと世の中バラ色になる」(東北新社DVD版)

同じセリフでどうよこのセンスの違い!

一時が万事この調子だから、気の利いた台詞なんか一つもない。
要は聞いたものをただ訳しているだけという感じで、もう抑揚も臨場感もこれっぽっちも伝わらないのですよ。
先の固有名詞違いにしても、つまり翻訳者は映画の中身なんか少しも理解していないということがバレバレ。
てか、このクオリティで売り出す会社もどうかと思うわ、東北新社&パイオニア。

映画自体がものすごく面白いだけに、残念極まりないどころか無念…(+_+)
ダルや三銃士の一人称が「私」か「俺か」で映画なんてものすごく違ってくるものだけど、この東北新社が制作したDVDの翻訳は軒並み「私」。
試験の英訳じゃあるまいし、「映画の面白さ」を伝えるという仕事をどう考えているんだか。
ここまでくるとはっきり言って作品破壊だわさ。

というわけで、吹替え版のDVD化をぜひお願いしたいところです、東北新社&パイオニア以外で。
センスある翻訳に声優さんの妙技がたまらなく面白かった。
吹き替えなしのDVDを改めて見てみると、随所に当時吹替えをした声優さんたちのアドリブが入っていて、作品をより面白くしていたんだということをつくづく思い知らされます。

特にポルトスを吹替えた大塚周夫さん。
レスター版はポルトスがとてつもなく魅力的なんですが、その魅力にさらに磨きをかけていたのが大塚さんのアドリブ&名演だったのだなぁ…。
アトスの内海さんにしても、70年代当時に数多の映画を吹き替えてきた名優さん揃いのクオリティはだてじゃないのだわ。

レスター版オリジナルを100%とすれば名訳&名演で吹替え版は200%、東北新社のDVDは50%というところですか。

ま、とはいえせっかく入手したレスター版DVDなので、語学教材として使うことにします(^_^;)
アメリカ万歳的で聞くことがいやになる→やる気のなくなる英語テキストよりずっといい。
何より英語オリジナルはもとより、何故か『四銃士』はフランス語版吹替えバージョンも入っていたし。
「これって私のためですか??」とか聞きたくなりますが、とりあえずこの点だけは褒めてやるわ。
ヘボ字幕に頼らずに完璧に見られる…なんて、ネイティブじゃない以上絶対にムリだけど、その分昔の記憶で補いますよ、ええ。
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by kababon_s | 2009-12-27 20:24 | Cinema/TV

NHK「新・三銃士」:今度は三谷にいじられる

地上波TVはほとんど見ていないので情報GETが遅れたのですが、NHK人形劇で「新・三銃士」をやるらしい。
しかも放送はもうほどなく。
「三銃士」マニアであるうえ、NHKの人形劇…となると、やはり「新・八犬伝」とか「平家物語」、「プリンプリン物語」を見てきた世代としてはやはり捨て置けないのです。

まあ、今回はあの三谷が脚本…というのが、私的にはビミョーと言えばビミョーですが、「三銃士」はこれまでも散々いじられまくり、あちこちで映画化・アニメ化されている作品。
時には犬になったり、またこの国営放送は過去にアラミスを女にするという暴挙にも出ているので、今さら何が来たって驚かない。
それどころか某ネズミーの映画で散々貶められた恨みもあるので、ある意味この痛快活劇で三谷…というのは、ひょっとしたらこれはこれでありなのかも、とも思うわけです。

というより、ざっとサイトを見てみると、プランシェがサルになっているのはまあ………致し方なしの許容ですが、やはり期待できるのはコンスタンツが「人妻」である、という設定が生きていること。

そう。
コンスタンツは人妻でなければならないんです。

よくアニメとか映画では「下宿屋の娘」という設定に変えられたうえ、働き者の清純ギャルになっていたりするけれど、それじゃあつまらない。
賢い「人妻」で「ピチピチ」で王妃の侍女という、立場上慎まねばならないが滲み出る健康的色香というヤヴァさが彼女の魅力ですゆえに。

コンスタンツに対するもう一人の裏ヒロイン・ミレディは妖艶・華麗・知的…というコンスタンツとは正反対の色香。
ダルタニャンの名言に「コンスタンツは心で愛し、ミレディは目で愛してるんだ!(居直りどーん!)」というのがありますが、まさにこのミレディに対する女性が乳臭い娘じゃ勝負にもなりません。
お呼びじゃなくってよ、ってなもんです。

話がちょい逸れましたが、とまれ「人形劇」、つまり人形がポイント。
「人形」ゆえにキャラの内面をどれだけ抽出して具現化したものであるかというのが問題です。
そういう意味では、今回はジュサブローとも川本喜八郎とも味わいの違うテイストを持ってきており、それぞれそこそこ……かな、と言う感じです。

何よりキャストに江原正士さんと山寺宏一さんこと山ちゃん(!)が名を連ねている!!
おお!!
なんか豪華すぎ!?
ギャラ高いのではないか、この二人は??
某日テレみたいに突然解雇なんてしないでね。

さらに三谷ゆえ戸田恵子も出演しますが、彼女は素晴らしい声優なのでよしとする。
主役とヒロインにはよくわからないそこらのTVタレントを使うようですが、考えてみりゃ「プリンプリン物語」も石川ひとみだったし、「新八犬伝」も坂本九ちゃんだった(←爆)から、これも許容すべきでしょう。

主題音楽がスパニッシュなのがちょっとムッとしますが、まあ16世紀の銃士隊は南フランスはガスコーニュ出身の猛者がほとんど。
フランスの宮廷は南の猪武者共に守られていたのである。
ガスコーニュといえばナヴァール地方なる、スペインと歴史的にミックスカルチャーな地域ゆえに百歩くらい譲って許可してやるか(ヲイ)。

というわけで。
主要キャラのサイト見聞段階での突っ込みを入れて、あとは放送待ちとします。
どうなることやら。

●ダルダニャン
ガキなのは致し方なしか。
もうちょっと野暮ったい田舎者でもよかったような気もしますが、まあビジュアル的にそれではだめか。
英仏合作の映画「三銃士」「四銃士」では、あのスターウォーズのマイケル・ヨークがダルタニャンをやっていたのですが、これは相当田舎者臭くてツボだったなぁ。
で、人形の方の、このガキが人妻に横恋慕するのでしょうか??
だとすりゃあ楽しいね。

●アトス
人形が具現化するアトスの内面を見るべし。
裏切りに次ぐ裏切りで人生の苦悩を抱え半世捨て人になっている頑固オヤジ。
そういう意味ではこれもアリか……???
ってか某ネズミーの映画で金髪デブの軽薄ヤンキーにされたことを思うと、格別に素晴らしきかな。
ブラボー! おお、ブラボー!
キャスト表の順番的にひょっとして江原さんがアトスをやるのか??と期待。
そうだったらとってもウレシイ。

●ポルトス
この人はどうしてもこうなりがち、というある意味順当なデザイン。
愛すべきキャラがどれだけ出るのかな。

●アラミス
小説では「女のような細い手をした色男」という設定ですが、かなり彼の氷の内面を抽出した感じです。
アブナイ野心家のイエズス会員。
先頃ランスで購入したBD(バンド・デシネ/フランスのマンガ)の「三銃士」に出てくるアラミスになんとなくイメージが似ている。

●ロシュフォール
イヤンな妖しさ。
ステキスギル~~。
これまで彼をかなりコメディタッチな、三枚目よりの二枚目半の悪役に扱った作品が多かった中で、これはかなり異色なロシュフォールです。
むしろこっちが未来のアラミスっぽい感じがしないでもないですが、ちょっとこのイヤラシサは個人的に好きだ~。
キャスト表の順番的に、ひょっとしたら山ちゃんがロシュフォール……??
だとすると悶絶。

●ミレディ
順当順当。
かなりいい具合に美人さんです。
あの髪の赤ピンクと黒と言う組み合わせが個人的にかなりツボ…ってか、色彩的に超激絶モロ好み。
キャストはひょっとして戸田恵子??
いや、そりゃステキだわ。

●コンスタンツ
ミレディとの対比でしょうか、淡いピンクと白という組み合わせで、落ち着いた雰囲気です。
やっぱり小娘にならなくてよかった。
この点はマジで褒めてやる。
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by kababon_s | 2009-09-29 23:28 | Cinema/TV

米アカデミー賞:世界は疲弊し、癒しを求める

米アカデミー賞のニュースで沸いた一日。
政治家が世界に馬鹿をさらした直後に村上春樹がそれをフォローして余りあるスピーチを発してホッと胸をなでおろす思いをしたのがつい先日のこと。
今回のアカデミー賞は2部門の受賞ということで、やはり日本は政治は馬鹿だが、文化はすごい、と改めて感じる次第です。

短編アニメーション最優秀賞「つみきのいえ」はCATVの放送で見ましたが、「おくりびと」は、実は今日の午前中に見てきました。
たまたまスケジュールに空きがあったことと、万一受賞でもしたらもう混雑して見られないに違いない、と思ったから。
と同時に、外国の連中はこの典型的日本の文化・風習作品の何がスゴイと思ったのかが知りたかったのですね。

でも、結局何に共感したのか、未だ分かりません。
「普遍的なこまやかな精神文化」とかTVでは言っていたりしますが、本当??
考えも及ばない、遠い異国の島国のエキゾチックな、というよりはどこかミステリアスな雰囲気さえ醸し出す風習・儀式が珍しかったのでしょうか??

死を見つめることは、同時に生を問うこと。
死者に対する礼は同時に生を尊ぶこと。
四季折々が彩る日本の美しい自然の中で、死という旅立ちを通して、生きている今、これから生まれる命、綿々と受け継がれる「生」の営み。
そんなものを感じてもらえたのでしょうか…?

思えば「おくりびと」にしても「つみきのいえ」にしても、「生と死」「人生」というテーマは共通です。
リアルな中東戦争やシビアな社会問題や教育問題よりも「生と死」「絆」「思い出」といった、人生の一番シンプルな部分を描いた作品が共感を呼んでの今2作の受賞だとすれば。

世の中の人はもう戦争やテロや争いに疲れているのかもしれない。
疲弊して、もう争いやごたごたや殺し合いが嫌になっているのかもしれない。
そんなことを感じた今回のアカデミー賞でありました。
…って、世界の疲弊やごたごたの原因は当のアメリカでありユダヤマネーではあるのですがね。

私個人としては。
「つみきのいえ」は目が離せませんでした。
画面に食い入るように、ただただ見つめ、鼻たらしていました。

「おくりびと」は…「モックンすごい…」。
これに尽きます。
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by kababon_s | 2009-02-23 23:25 | Cinema/TV