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レニングラード国立バレエ「海賊」:やっぱりキャラが魅力的

新春一発目。
レニ国の「海賊」。
昨日のペレンバージョンも見たかったのですが、日程の都合で今回はシェスタコワ。
色ボケお頭コンラッドはシャドルーヒンという、リアル夫婦バージョンです。

アリはルジマトフ。
なんだかルジマトフばっかりクローズアップされて、お客もルジ目当てが多かったのがちょっと……という気はしましたが。
まあ実際彼が出てくると「オーラが違うなぁ……」と正直思います。

この「海賊」は実に好きです。
お話自体は本当にどうってことない筋ですが、とにかく男性キャラが魅力的。
ソロも群舞もたっぷり堪能できるのがいいんです。
今回の奴隷商人やビルバント君はどんなかな~という楽しみがあります。

レニ国バージョンは1幕でもうビルバント君が裏切りモード。
2幕ではビルバント派とお頭派の分裂場面。
3幕にはコンラッドとの決闘シーンと〆に海賊たちの勝利の踊りがあります。
いや、決闘してもいいから、ビル君殺さないでねと思ってしまうのは私だけか……。

でもこの「海賊」で、最も「海賊的」である意味男っぽいのはビルバント君のような気もしてなりませんが。
いやあ、フォルパンの踊りはいいです。
色ボケコンラッドは少女漫画的ヒーローって感じ。

キャスト的には準主役でも、踊り的にはバッチリ主役のアリ。
こんな不思議なキャラは本当に海賊だけか。
このアリ、ルジマトフの当たり役といわれているものですが、さすが。
ルジマトフの「白鳥」「ジゼル」は思いっきり演歌気分になりますが、彼はやっぱりこういうエキゾチック系が似合うのでしょうか。
出てくると雰囲気が確かに変わるからすごい。
仕草一つひとつも「ルジマトフ」というキャラクターがにじみ出ている。
それでいて、ちゃんと「役」としてもポジションをわきまえ、一歩引いているところがプロだなぁ、と思わせてくれます。

何度見ても楽しい「海賊」。
今度はいつ見られるかな~。

by kababon_s | 2007-01-05 23:36 | Ballet