東響定演:サントリーホールのP席はやっぱり楽しい

先日東京交響楽団の定期演奏会に行ってきました。
曲目はシューマンのチェロ協奏曲イ短調 Op.129とシェーンベルク編曲のブラームス ピアノ四重奏曲第1番ト短調 Op.25。
指揮は大友直人さん、チェロ協奏曲には宮田大さん。

会場はサントリーホールなんだが、ここは何度行っても楽しい。
カバ的指定席はオケを後ろから眺める、バックステージ側のP席。
大体ホルンやパーカス、コントラバスの後ろだったりするが、指揮者の顔がまともに見えて、またオケの皆さんの舞台裏を見ているような感じがとっても興味深いのですよ。

何というか、厨房を覗いているような面白さと言うのか。





トランペットの栓(?)は金属製とゴムっぽいのと2種類あるのか、とか。
ティンパニやシロフォンのバチは何で何種類(何組?)もあるんだろうとか、不思議発見してたりする。
ホルンって本当に難しいんだなぁ…というのも、なんだかしみじみわかったのもこの席だった。
出番が来るまでじっと息をひそめるように座り、いざ出番が近付くとすっくと立ち上がるパーカッションの皆様の、一瞬に魂を注ぎ込むかのような緊張感も結構ドキドキする。
粗忽者の自分がシンバルなんかやったら、立ちあがってシンバル手にした瞬間、余計な音立てそうだ。

譜面はもっとせわしくめくるのかと思ったら、意外と時間的余裕があるもんだ…と思ったり。
もちろん曲がアップテンポになってくると、結構譜面めくりも早技。

最初のシューマン、ロマン派的なドラマチックな展開。
1楽章から3楽章までぶっ通しで切れ目なく演奏されるので、最初のゆったりから徐々にアップテンポになって行き、最後のオケを伴った部分が壮大にすら感じる。
面白い。
この時代の人達は、やっぱりいろいろ工夫して新しいことをやろうとしているんだなぁ。

そしてシェーンベルク編曲のブラームス ピアノ四重奏曲第1番は、実はブラームスのオリジナルを聞く前に、シェーンベルクで慣れ親しんでしまってるという、ちょっと順序が逆でスイマセン、という感じなんですが。
というか、はじめてこのシェーンベルクのオケ版を聞いた時に、純粋にオーケストラの曲だと思っていたのです(^_^;)
それほどにものすごくキレイで、ストーリーが感じられる曲で、ずーっと浸っていたくてついつい、ブラームス・オリジナルはまだ手を出さずにおりました。

でもシェーンベルクはとにかくブラームスを尊敬し、「この曲の全てを抽出したい」と思っていたとか。
第三楽章なんて複雑なコイゴコロが見え隠れする辺りもしっかり抽出されたんじゃないかと思う。
シェーンベルクも無調音楽とか作曲してはいるけど、根は相当にロマンチストだと思う、それこそブラームスと波長が合うほどに。

ゆったり、流れるようなこの曲も第4楽章は突如ハンガリー風のアップテンポ。
突如この辺りから息をひそめていたパーカス大活躍だし、オケの譜面めくりも早くなってくる。
アップテンポで畳みかけるような、くるくると回る舞曲は楽しい。
そして壮大だ。

一度生オケで聞きたいと思っていただけに、本当に満足です。

最後の最後のクライマックス!
もうあと一息!
ジャン!ジャン!ジャン!!となって終わりだっ!!
…というところで、ババッとホルンさんがめくった譜面のその下に。

思わず顔がほころぶオチ(↓)が出てきて、なんだか一粒で何重にも楽しんだ気分ですよ。

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サインするのか―、こういうところに。
なるほど―。

この譜面台、きっと大事なんだろうなー。
いやもう、P席の醍醐味です。

ブラームスのオリジナルの方も、今回の演奏会でぜひ聴いてみたいという気になりましたし。
てか、やっぱり避けて通れないのだろうな、ブラームス。
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by kababon_s | 2011-09-20 01:24 | Music